アリェイラ(Alheira)とは、ポルトガル発祥のソーセージです。豚肉は使わず、仔牛や鶏をはじめ、鴨、鶉、ウサギなどの肉とパンを混ぜ合わせて作られるのが特徴です。
その起源は16世紀にさかのぼります。当時のポルトガルでは「ポルトガル異端審問(Inquisição portuguesa)」と呼ばれる強制的なカトリック改宗運動が行われ、ユダヤ人たちは迫害を避けるために豚肉以外のソーセージを開発しました。キリスト教徒に紛れて食べることで身を守ったのがアリェイラの始まりとされています。この運動で、ポルトガル国内では約4万人のユダヤ人が犠牲になったと伝えられています。
現在ではポルトガル全土で一般的に食べられる人気料理です。伝統的にはグリルやローストで提供されていましたが、近年は油で揚げ、目玉焼きとフレンチフライを添えて出されることも多いです。特にポルトガル北部・ミランデラ地域のものが美味しいとされています。
レストランで見かけたらぜひ試してみてください。ビールとの相性も抜群の一品です。