リスボンのバイシャ地区、トラム28の通り道でもあるコンセイサン通りには、時代に取り残されたかのような小さなショップが軒を連ねています。その多くはボタンや生地などを扱う手芸屋さんで、外観も店内も、そして働く人々までもが、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気を醸し出しています。

その中でもひときわ異彩を放つのが、香水ショップ「Alceste」です。看板もない小さなお店の中には、カラフルな液体が入ったフラスコが所狭しと並び、まるで秘密の実験室のよう。お店を切り盛りしているオーナーのお婆さんは、まるでグリム童話に出てきそうな雰囲気を漂わせています。

しかし彼女は、この道数十年のベテランであり、とてもプロフェッショナル。お客様ひとりひとりの好みに合わせて香りを調合してくれます。夏の暑い時期には「正確な調合が難しい」と午前中だけのカウンセリングにするなど、職人としてのこだわりも感じられます。リスボン旅行の記念として、彼女が調合した香水を手に入れてみてはいかがでしょうか？価格は数ヶ月使える小さな8オンスのボトルでおよそ4ユーロからと、とても良心的です。

なお、店内での撮影は断られてしまいましたので、ぜひご自身の目でこの特別な空間を確かめてみてください。

営業時間：基本的に10:00〜17:00
オフィシャルサイト：www.alceste.cidadevirtual.pt